2018年4月27日
産地のこと

 

ホンジュラス最終日、オレヤナ農園のブライアンさんと一緒に農園を訪問しました。

僕が滞在している町から彼の農園までは車で2時間半ほど。道中、道路を塞ぐ牛の行列に足止めをくらったり、1世紀以上前に作られた石橋(泥と卵で固めてあるそう!)を渡ったりしながら向かいました。

 

農園に着いてまず驚いたのは設備。

ペナゴス製のウェットミル(コーヒーの果実から豆を取り出す設備)、ムシラージと呼ばれる粘膜質を水圧で除去するリムーバー、収穫ロットとグレードごとに細かくわけて管理できるたくさんの発酵槽、温室の中に作られたコーヒー豆を乾燥させるためのアフリカンベッド、、、

ひとつの農家が使うとは思えないほどの整った設備を所有していて圧倒されてしまいました。

家族で農園を引き受けてからまだ8年とのことで、以前にどれだけの設備があったのかはわかりませんがコーヒー生産について様々なことを試していくためには充分すぎるほどの設備です。

 

敷地内には労働者たちが寝泊まりする部屋、たくさんのトイレやシャワー、小さな教会などがあり、他にも養豚や養鶏なども行っていて、このオレヤナ農園では労働者に対して3回の食事の提供やきちんとベッドで寝れる環境などを整えているそうです。

賃金ももちろん大事ですが、労働環境はそこで働く人たちのモチベーションに直結しますので、良いコーヒー作りにはとても重要です。こういった細かい気配りが彼のコーヒーの美味しさにつながっているのでしょう。

 

その後、農園をゆっくり案内してもらいながら様々な説明を受けました。前回紹介したルイス君の農園のあるサンタバルバラとは全く違った環境の農園です。

標高や広さなどの基本的な情報から、植えている品種や植え替えに関する今後の予定など、ひととおりの説明を受けて下山。街のレストランで食事をしてホテルへ戻りました。

 

彼は以前からカリオモンズコーヒーのためのロットを作ってくれたり収穫のタイミングのリクエストに応えてくれたりしていましたが、こういった充実した設備と彼ら自身の細やかな生産体制のおかげなのだと改めて感じた1日となりました。

 

スペシャルティコーヒーが美味しいのは素晴らしいことなのですが、その美味しさの恩恵は私たち消費者はもちろん、作り手にこそ還元されるべきだと僕は考えています。

ブライアンさんのように末端の労働者たちにまでその恩恵が行き渡るシステムを整えながらコーヒー作りを行う生産者たちと長く関わっていけたらと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

エルサルバドルからホンジュラスへ移動し、2年ぶりにルイスくんの農園を訪問しました。

 

ルイスくん、カリオモンズコーヒーのお客様にはまだ馴染みがありませんが、実は彼の農園のコーヒーを2017年から買い付けていて、もうしばらくしたら店頭で販売を開始する予定です。

彼は僕がお付き合いしている農家さんたちの中では群を抜いて若く、なんと今年19歳。初めて出会ったときは17歳でした。

なぜこんなに若い農園主がいるのかというと、もともとは彼のお父様の農園であったのですが、お父様がお亡くなりになられたことで急遽ルイスくんが引き継いで農園主となりました。

 

若くまだ何も知らない彼のコーヒーを初めてカッピングして農園を訪問したのが2016年。

それから彼のおじさんをはじめとする周りの支えもあり、短期間でたくさんのことを吸収し、2年ぶりに農園を訪問すると見違えるほどの設備を整えていました。

コーヒー豆の発酵度合いを温度計やPh計ではかって管理したり、乾燥工程を効率的に行えるよう立体的な乾燥設備をつくったり、2年前には全くなかったものです。

 

環境としてはマイクロクライメイト(複雑でコーヒーの品質に良い影響を与える気候)を肌で感じるほど抜群に恵まれた場所にある彼の農園。新しい農園と古い農園があるのですが、若い彼にちなんでカリオモンズコーヒーでは新しい農園『レセパ(Recapa)』のコーヒー豆を買い付けています。どちらも素晴らしいコーヒーを作る農園です。

 

今後も若さを活かしてどんどん新しいことに挑戦していくであろうルイスくん、長くお付き合いしていきたい農家さんの一人です。

 

 

 

 

 

2018年4月25日
産地のこと

 

エルサルバドル最終日、フェルナンドさんの奥様マグダレナさんとその友人と一緒にエルサルバドルの街を見てまわりました。

 

エルサルバドルの政治に大きな影響を与えたナショナルパレス、この国の宗教歴史に欠かせないオスカル・ロメロ大司教が眠る大聖堂、そしてまわりに広がるダウンタウン。

アートミュージアムなどこの国に関する場所をいろいろ案内していただき、最後は映画プロデューサーでもあるマグダレナさんのご友人の映画をフェルナンドさんの自宅で鑑賞会。

 

コーヒーとは直接関係ないように思えますが、これまでコーヒー農園の訪問とカッピングしかしてこなかった僕にとってそれぞれの国を知ることが今とても重要に感じ、昨年から少しずつこういった時間を生産国でつくるようにしています。

 

偶然かもしれませんが、今回ニカラグアのコーヒー農家さんからも同じようなことを言われました。「もっとこの国のことを紹介する時間がほしい」と。

僕らをつなぐのはコーヒーかもしれませんが、もっと深く強いつながりで関係性を保っていくことは、本当の意味でのコーヒー農家と消費者との架け橋になりうるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

フェルナンドさんと農園訪問してからはいつもお世話になっているクツカチャパ組合でカッピング。

買い付ける予定のフェルナンドさんのコーヒー含め、たくさんのサンプルを並べてカッピングさせていただきました。

 

フェルナンドさんのコーヒーはいつも安定して品質が良く、農園名を伏せた状態(ブラインドカッピング)の状態でも高い評価がつきます。あとから農園名を聞いて、あぁやっぱり、となるものばかりです。

 

フェルナンドさんは透明感のあるコーヒーを好み、そのような味わいのコーヒーを中心に生産しています。抵抗感なく入ってくる透明感のある口当たりや、それから口や鼻いっぱいに広がる甘さを伴った豊かな風味はそういった彼の方向性がしっかりと表現された結果なのでしょう。

毎年、良いコーヒーを提供してくれることに感謝するとともに、日本で楽しんでくださっているファンのみなさまにしっかりとその魅力を伝えれるよう焙煎もばっちり仕上げないといけません。

 

(下の写真、たまたま手伝いに来ていたフランシスが撮ってくれました。自分が写る写真ってなかなか貴重です。)

 

 

2018年4月17日
産地のこと

 

エルサルバドルに移動してからは、お馴染みのフェルナンドさんとの農園訪問からはじまりました。

毎年買い付けているエル・ミラドール農園では最後のチェリー(コーヒーの実)を収穫中。ひとりひとりのピッカー(収穫人)にねぎらいの声をかけるフェルナンドさんが印象的でした。

 

この他、昨年から新しく買い付けを始めたラス・ラデラス農園をはじめ、このエリア一帯のいくつもの農園を案内してくれ、地形の話、品種の話、樹齢からくる品質の話など、たくさんの話を聞かせてくださいました。そのぶんたくさん歩きました。

マラソンランナーでもあるフェルナンドさん。スピード・スタミナともに格段に僕よりもあって、標高の高さも重なってついていくうちに最後はヘトヘトに。フェルナンドさんも今日は一番歩いたと笑顔で言ってました。

 

ラス・ラデラス農園では奥様のマグダレナさんお手製のサンドウィッチでランチタイム。鳥の声が聞こえる農園内でコーヒーの木に囲まれて食べるサンドウィッチは本当に美味しく、疲れも吹き飛ぶ良い時間を過ごしました。

 

農園にはすでにたくさんのコーヒーの花が咲いていて、たくさんの蜂たちが蜜を集めています。

コーヒーの木そのものは自家受粉が可能ですが、こうやって様々な生き物が助け合って成り立っている自然、その産物でもあるコーヒーが日々遠い日本で楽しめることに、フェルナンドさんに、産地の自然に、そしてたくさんの名もなき作り手たちに改めて感謝の気持ちが湧いてきます。

 

 

 

 

 

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