2014年1月29日
産地のこと

マウリシオさんを訪ねた次の日からは、ラ・ベンディシオン農園やロ・プロメティード農園でおなじみのルイスさんと行動を共にしました。

ベンディシオン農園、プロメティード農園、ウンレガロデディオス農園と多くの農園を所有するルイスさんですが、昨年娘さんがめでたくご結婚されたそうで(おめでとうございますっ!)、お婿さんもまたコーヒー農園主!
今年はこのお婿さんが所有するブエナ・ビスタ農園も訪問させていただきました。


セルジオさんのエル・ポルベニールと同じサンフェルナンドというエリアにあるこの農園は、標高差が300mとかなりの勾配でおまけに砂地の土壌とあって上り下りするのにかなり疲れましたが、日当りなどの環境はとても良く今後お義父さんのルイスさんのアドバイスが加わっていくことでどんどん良い農園へと成長していくんだろうなと感じました。
お婿さんのジャミロさんもとても真面目な好青年といった印象で、ルイスさんの話にも熱心に耳を傾けていました。


すでにオルガちゃんという名前のお子さんがいるとのことで、ということはルイスさんはおじいちゃん!
初孫とあって、オルガちゃんにはデレデレの普段見れないルイスさんを見ることができました。
やっぱり孫の力って万国共通ですごいんですね。
娘さん家族にも良い家庭を築いていってほしいと陰ながら応援しています。


さて、ルイスさん自身の農園はというと、一昨年から継続的にサビ病の対策をとっているのでほとんどサビ病の影響はみられず、どの農園も青々とした葉を元気に風に揺らしていました。
ルイスさん自身も今年の品質には自信があるようで、ロ・プロメティードに関してはスペシャルティグレードの生産見込みが大幅に増えるようです。
もちろん今年も買い付ける予定なので、本格的な収穫が終了した後のカッピングがとても楽しみです。


ニカラグアの最終日には一日中ルイスさんのオフィスでカッピングをやりましたが、今までで一番勉強になった一日だったかもしれません。
同じコーヒー豆のほんの少しの違い、焙煎日や豆の大きさ、処理方法のちょっとした違い、ひとつひとつで面白いほどに味が変わるコーヒー。
美味しいコーヒーというのはその全ての行程が成功したときに初めて誕生するのであって、農家から焙煎人までが一丸となって取り組んで行くことの重要性を改めて感じました。


農家さんから直接的に買い付けを行うということは、買い付けの判断の決め手となるカッピングの技術が不可欠です。
逆に言えばカッピングができないコーヒー屋は味以外の部分での判断で生豆問屋や商社から購入するしかありません。
産地直接買い付けは全てが自己責任になってしまう方法ですが、僕は農家さんとの継続的なお付き合いの中でしか手に入らない品質のものが欲しいですし、ブランドや処理方法などに惑わされることなく美味しいコーヒーが飲みたいですので、今後もさらにカッピングの技術を高め、もっと美味しいコーヒーをお客さまと一緒に楽しめるような環境を作りたいと思っています。
カリオモンズコーヒーで働くメンバーは全員にこのカッピングを覚えてもらい、生豆の品質の判断はもちろん、普段の焙煎の善し悪しまでを的確に判断しながら最高のコーヒーだけをお客さまへお渡しできるようになってほしいと考えています。
一日では決して成らない方法ですが、少しずつ成長していくコーヒーの木のように、僕ら自身もカリオモンズコーヒーも日々成長していけるよう一層のモチベーション向上につながった一日でした。


そのことを深く理解した上で、今回のようなとても細かいカッピング用のコーヒー豆を準備してくれたルイスさんには心から感謝しています。
ルイスさんの成長に僕らも負けられませんね!

さて、今回の出張はインターネットの環境がとても悪く思うようにブログを更新することができませんでしたが、実は今すでにエルサルバドルから日本へ向けての帰路についています。
今日は飛行機の乗り換えのためにヒューストンで一泊、明日の飛行機で日本へ帰る予定です。
お店には31日からおりますので、是非またいつものようにお越し下さい

2014年1月27日
お知らせ

オーナーの伊藤です。

数日前にニカラグアからエルサルバドルへ移動しました。
本格的な農園訪問は明日までとなりました。

ただいま店舗およびネットショップでは営業を休止しております。

営業再開、配送業務再開につきましては、帰国後の31日からを予定しております。

ご迷惑をおかけいたしますが何とぞご了承くださいませ。

今年も素晴らしいコーヒーが見つかっています。
どうぞご期待ください!
(写真付きで紹介したいのですがネットの環境が悪いので帰国後に少しずつ紹介しますね)

2014年1月22日
産地のこと



セルジオさんを訪ねた次の日はセロ・デル・シエロ農園のマウリシオさんと一緒に行動しました。

セル・デル・シエロ農園のあるモゾンテエリアまではホテルのあるオコタルの町から車で1時間半?2時間ほど。
とっっっっっても道が悪いので着く頃にはお尻や腰が痛くなるほどなのですが、毎日通っているマウリシオのことを考えるとそんなことも言っていられませんね。
道中の車内では娘のメナちゃんやグロッセリーちゃんとお話したり、マウリシオとお互いの家族のこと、農園のこと、僕がコーヒー屋を始めた経緯や直接買い付けを始めた理由などを話し、こうやって地球の裏側で毎年会えることが不思議だけどとても嬉しいねと盛り上がりました。


メナちゃんはすでにセロ・デル・シエロ農園を継ぎたいと言っていますし、僕の息子はいつになったらニカラグアに来れるんだい?と聞かれていますので、これからもこの素晴らしい関係が続いていけばいいなと心から感じています。
何故か僕らがこの農園を訪問するときはいつも気持ちのよい晴れで、そのことを言うと「とてもラッキーだよ。ここの天気はすぐ変わるから」とマウリシオは答えていました。(後で意味を知ることになるのです。)

途中でマウリシオの自宅に寄り、なにやら大量の食材が運び込まれたかと思うと農園で昼食のもてなしをしてくださるとのこと。
この日は日曜日だったので他の家族も手伝いとして同行してくれました。


農園ではちょうど収穫を待つコーヒーの木が果実をたわわに実らせ、ゆっくりと熟し始めていました。
熟度が収穫できるレベルに達した標高の低いエリアでは収穫人(ピッカー)たちが収穫作業も行っていました。
写真では伝わりにくいですが、ものすごいスピードでしかも完熟した実だけを摘み取っていきます。
ここはニカラグアの中では標高の高いエリアですのでそのぶん熟すスピードも遅く、それが結果的にコーヒーに多くの養分を蓄えるとともに、寒暖の差でコーヒー豆が固く締まり、焙煎しても風味の抜けにくい良いコーヒーを生み出します。


険しい農園内を案内してもらいながら、新しく苗木を植えているエリアや、木が古くなったため根元の少し上から切り落とし新しい枝を生やすカットバックを行ったエリアなどの説明を受けました。
しかしすごいところでしょう。こんな中を縦横無尽に動き回る労働者たちには頭が下がります。
僕らなんかは滑らないように踏ん張るので精一杯ですからね。


ぐるりと農園を廻ったところでお待ちかねの昼食!
ガーリック、ピーマン、グリーンペッパー、オニオン、長ネギ、パクチー、メスの鶏肉と生む前の卵、ユカ、ウリ、コーンの粉で作った団子、、、いろんな材料で作った特製スープ。
しばらく動いていたので、見ているだけでお腹がなります。
スープが出来るまでのあいだ初めて農園でお酒もいただきましたが、一面のコーヒー畑を見ながら飲むお酒は最高!←マニアックですね


お酒を楽しんでいる間にみるみるうちに雲が出だしたかと思うと急にグッと気温が冷え込みだし、ポツリポツリと雨が降ってきました。
農園にくるまでの道中でマウリシオが言っていたとおり、本当にすぐに天気が変わります。
いいタイミングで出来上がった温かいスープが体を芯まで暖めてくれました。

こうやって一緒に食事を囲んで、コーヒー以外の時間も一緒に過ごせることが何事にも代え難い宝物です。


食後には僕が日本から持ってきていた彼の農園のコーヒーを実際に淹れてくれました。
この場所で育ったコーヒー豆が遠い日本のカリオモンズで焙煎されて、また生まれ育った場所でコーヒーとしてみんなに楽しまれている。
生産者のマウリシオと焙煎した僕と、日本にいるお客さまが同じコーヒーを飲んでいる。
マウリシオさん自身も自分の農園の最高ランクのコーヒーを飲むのは実は初めてだそうで、僕がやりたかったことのひとつが達成されてとても感激しています。

とても美味しい!と喜んでもらえて焙煎した僕も一安心です。
これからももっと美味しく焙煎しますからね!

もちろん今年も彼の農園から最高のコーヒーを買い付けする予定ですが、このような繋がりが持てるのもダイレクトトレードを行っている魅力の一つでしょう。
今年の彼のコーヒーにとても期待しています!

2014年1月19日
産地のこと

今年は例年に比べると比較的スケジュールに余裕のある渡航となりましたので、今日は朝からゆっくりセルジオさんとエル・ポルベニール農園を歩きました。

毎年同じことを言うようですが、農園の木々のコンディションは抜群!
近隣の農園ではサビ病の影響が強く出ていますが、セルジオさんの農園だけは分厚く青々とした葉が力強く風に揺れています。

農園を案内してもらいながら現在の現在の取り組みや今後の展望などについての説明をしていただきました。
葉の様子からわかる土壌の栄養バランスや木々のコンディション、収穫のタイミングについての新しい発見など、毎年どんどん新しい情報を得ているセルジオさん。
それもそれぞれの栄養バランスの特徴を変えたポットで苗木を育て、葉の状態、根の張りかた、重さを記録することによって導きだすなど、全て彼の体験の中で立証されたことばかり。
いかに彼が高品質のコーヒーを求め、全てにおいて情熱的に取り組んでいるかを体感させられました。
同時に普段の自分がセルジオさんのようにモチベーション高く取り組めているかを振り返る良い時間になりました。

生産者たちがこんなに熱く行動しているのですから、それをお客さまへとつなぐ私たちもそれ以上に情熱を持って取り組まないと、生産者にもお客さまにもとても失礼にあたります。
今回はカリオモンズからは僕一人の訪問ですので、帰国してからスタッフみんなでこの情報を共有し、全員が同じ高いモチベーションで普段のお店に取り組めるような環境を築き上げないといけません。

今回は収穫期のまっただ中とあって、木にもたくさんのコーヒーチェリーが実っています。
途中、ピッカー(収穫人)ともお会いし、実際に収穫の様子を見学させていただきました。
収穫した後のかごの中を見ると、ため息が出るほどきれいなコーヒーチェリーが収穫されています。
これが今年のカリオモンズでのコーヒーになるんですよ。楽しみで仕方ありません!

ちょうど明日から25人のピッカー(収穫人)がこの農園へやってきて泊まり込みで収穫作業を行います。
事前にトウモロコシなどの食材が準備され、ピッカーたちへの配慮も随所に感じられました。
食事の提供も普通なようで実はそうでもありません。
セルジオさんは労働者の環境にも気を使うことで労働意欲を増し、より精度の高い収穫を可能にしているようでした。

さて、写真に写っているのは右がセルジオさんで左が運転手のネクシーさん。
セルジオさんの元で働いていて、この時期はずっと僕らの運転手を担当してくれています。
彼はスペイン語しか話せませんし、僕はスペイン語が話せませんので会話はとても難しいです。
しかしお互いに簡単な単語を使いジェスチャーを交えながらコミュニケーションをすることで、今回はいつもよりもとても仲良くなれました。
道ばたを歩いている動物のこと、ラジオから聞こえてくる音楽のこと、コーヒーの木のこと。
言葉が通じなくてもコミュニケーションはできますし、理解できた時の嬉しさも一入です。
明日からは違うエリアへ行きますのでネクシーさんとは来年まで会いませんが、「明日以降も一緒に行きたい気持ちは山々だけど、、、」と言ってくれるネクシーさんに仕事の知人としてよりも友達としての感情が芽生え、また来年会いたいな?としみじみしながら別れをしました。


セルジオさんの自宅へ戻ってからはセルジオジュニアの誕生日会!
会った時は赤ちゃんだったジュニアも4歳になります。
カリオモンズでもセルジオさんに抱っこされた写真で覚えている方も多いかもしれませんね。
こんなに大きくなったんですよ!今ではそこら中を元気に走りまわっています。
昨年のエルサルバドルのフェルナンドさんのときにも思いましたが、こうやって年に一度会う人たちをパーティーに招待してくれるというのは本当に嬉しいことです。
僕らなりにも心からの祝福をし、日本から持ってきたプレゼントでお祝いをしました。
ケーキを食べたりゲームをしたり、セルジオと中の良い近所の家族とも一緒に楽しい時間を過ごしました。

明日からはセルジオさんとお別れして、セロ・デル・シエロ農園のマウリシオさんとモゾンテエリアを訪問します。
マウリシオは僕の妻の麻美さんともとても仲良し。
毎年農園まで来てくれる娘のメナちゃんとの再会も楽しみです。
(買付のお知らせハガキに写っている女の子ですね)
また現地からの報告をお楽しみに!

2014年1月17日
産地のこと

無事にニカラグアに着きました。
日本は一番寒い時期ですが、こちらは日中は汗ばむくらいの気持ちのよい陽気です。

初日となった今日はエル・ポルベニール農園のセルジオさんがホテルまで迎えに来てくれ、そのまま彼の経営する乾燥場と処理場の見学をさせていただきました。

セルジオジュニアも4歳!ますますお父さんにそっくりになってきましたね。
今日はずっと一緒に農園巡りをしてくれました。

毎年さまざまな方法を試しては次の年に活かす彼ですが、今年も昨年から少し方法が変化していました。
非常に専門的な内容なので突っ込んではここでは紹介しませんが、コーヒーの実からコーヒー豆を取り出す生産処理行程で、タイプの異なる発酵方法を2種類行うというどこでも見たことのない方法を使って処理を行っていました。

彼曰く、以前のものに比べて酸味の輪郭がはっきりし、結果甘さやマウスフィールとのバランスもとれるようになるということ。
収穫のタイミングも今年から変えているそうで、これまで数えきれないほどの実験を繰り返してきたセルジオさんだからこそ、ひとつの結果が出せたといった印象でした。

その後、果肉をはがす処理を行う工場(ウェットミル)へと移動し、さきほどまで乾燥場(ドライミル)で干してあったコーヒーチェリーを機械で果肉を除去する行程を見学。
熟度の高いコーヒーチェリーはあまり力を加えなくても果肉が剥けることを利用して、本当に熟度の高いコーヒーを選別していきます。



このモンスターみたいな機械で分けられるグレードは実に5種類!
そのうちトップレベルのものだけを僕たちは購入しているわけですが、この一つ下のランクでも充分スペシャルティコーヒーとして通用するレベルですので、彼がいかに高いレベルを求めているかが感じられます。
もちろん僕らも上があればそれを手に入れたいですし、最終的に消費者のみなさんに楽しんでいただくわけですので、中途半端に基準をクリアしたものではなく圧倒的な美味しさを持つコーヒーを購入し提供してくことがコーヒー農家にもお客さまにもお互いに良い作用をもたらすと思っています。
実際にこうやってニカラグアに来るのは今年で4年目ですが、毎年高い品質を維持しなおかつ更なる高みを目指す彼らと僕らが継続的に取引ができるのも生産者とお客さまのニーズがしっかりと合致し、良い循環を生み出している証拠にもなるわけです。

この後そのまま寝かせることで2度目の発酵を行い、もう一度乾燥場へ運んで本格的な乾燥行程へと進みます。

明日はもう一度このウェットミルへ行き、一晩経ったコーヒー豆がどのように変化しているのかを確認する予定です。

今年の買い付け渡航も初日から収穫がたくさん!
良い旅になりそうです。

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