2015年3月31日
産地のこと

エルサルバドル最終日は朝からフェルナンドさんが新しく稼働させようとしている新しいウェットミル(※)を見学させてもらいました。

(※)ウェットミル・・・収穫したコーヒーの実から殻付きのコーヒー豆を取り出す処理を行う場所。

元々は別の会社の持ち物でもあったこの場所は、その会社の倒産後、10年間にわたり手つかずの状態でしたが、フェルナンドさんたちの家族がそれを買い上げ、稼働できるように整備を行っている段階でした。
驚くべきは何と言ってもその広さ!
写真にどう収めればよいのか迷うほどの広大な敷地に、見たこともない規模の大きな処理設備が並んでいて、まるで映画のセットの中に迷い込んだような感覚になりました。

元々、この付近の農園のコーヒー豆を一同に処理をし出荷していた農協であったことからもその設備の規模にも納得がいきます。
それを家族で利用しようとしているフェルナンドさん達のビジョンに圧倒されながらも、長い目で見た今後のコーヒービジネスに向けた投資だということで、先を見据えた大きなプロジェクトでもあることに感銘を受けました。
来年の訪問では実際に稼働しているところが見学できるかと思いますので、すでに来年の訪問が楽しみになっています。

午後からは、いつもお世話になっているクツカチャパ農協に戻り、買い付け予定のコーヒー豆とその他のコーヒー豆のカッピングを行いました。
カッピングは通常、ブラインドカッピング(※)と呼ばれる方法で行われるのですが、農園名を伏せた状態でも最終的に高得点がついたものはフェルナンドさんらカリオモンズコーヒーで取引のある農家さんたちという結果が出て、毎年安定して素晴らしい品質のコーヒー豆を生産している高い技術力とモチベーションに毎回嬉しくなります。
これで自身を持って日本にいるお客様に今年のコーヒー豆を提供できます。
毎年言っていますが、本当に素晴らしい仕上がりですので楽しみにしててくださいね!?

(※)ブラインドカッピング・・・先入観などをなくすために農園名などを隠し、通し番号が打たれた状態のみで行うカッピング 。

いつも思うことなのですが、カッピングは宝探しに似ています。
たくさんのコーヒー豆の中から、素晴らしいコーヒー豆を発見し探し出す。まるで宝箱を探しているようです。
時には見つけたコーヒー豆に既に買い手がついていることもありますが(見つけた宝箱が空っぽのときも時にあるでしょう)、実際に農家さんから譲ってもらえたときは本当に嬉しく、早くお客様に紹介したいという気持ちでいっぱいになります。

今年もそんなコーヒー豆を多く発見できた中米出張になりました。
エルサルバドルプログラムはこれにて終了、あとは帰国を残すのみです。
同行したスタッフの近藤祐加も、またすぐにでも産地に行きたい!と言い出すほどの素晴らしい経験ができたようです。
4月1日からお店は通常営業を再開しますので、是非彼女の話も聞いてみてくださいね。

2015年3月28日
産地のこと

エルサルバドルではフェルナンドさんと共に行動しました。
フェルナンドさんの所有する農園では収穫作業の真っ最中ということで、実際に収穫風景を見学させていただきました。
僕は何度も見た光景ですが、スタッフの近藤祐加はもちろん初めて目にする光景ですので、いろいろと感じるものが大きかったようです。

農園にはたわわに実をつけたコーヒーの木がずらり。
生き物である以上、全てが同じスピードで熟すわけではありませんので、この中から充分に熟した実だけを選んで収穫していくわけです。
もちろん精度とともにスピードも必要なわけで、僕も昨年実際に体験させてもらったのでどんなに大変な作業なのかがよくわかります。

ピッカー(※)の収穫を観察していると、その農園の農園主がどのような教育を行っているのかがよくわかります。
選別の精度やスピード、摘み取り方までがしっかり教育されている農園は木へのダメージも少なく、カゴの中のチェリーを見てもしっかりと熟度が揃っています。
良いコーヒーのために何が必要かが農園主自身がしっかりと理解できている証拠です。
僕らもその恩恵を受けるとともに、自身のお店にもしっかりと反映させていきたいところです。

(※)ピッカー・・・コーヒーの実を収穫する人。

いつも思うことなのですが、良い農園はピッカーたちが本当に良い顔をしています。
どちらかというと生活が豊かでない人たちの仕事ではあるのですが、自分たちの仕事に誇りを持って取り組んでいるという印象を受けます。

おそらく真面目な仕事をきちんと認めてもらえて賃金を得ることができる環境を知っているからでしょう。
ひいて考えれば農園主が良いということになるのですが、末端の労働者たちにそれが表れているようです。
物に溢れて毎日が知らぬ間に過ぎているどこかの国とは大違いです。こちらでは『生きる力』を感じます。?
一体どちらの生活が『豊か』なのでしょう。

その後はフェルナンドさん一家が経営するウェットミル(※)に連れて行ってもらい、いつものように説明を受けながら案内していただきました。
カリオモンズコーヒーでは収穫前の段階から、どの農園のコーヒーを、どの処理方法で、どれくらいの量買うのか、を産地に伝え、それを元に収穫、生産処理、そして梱包までを行ってもらいます。
要はお店のニーズに合わせたカスタムオーダーのようなやり方ですが、必ず良いものを作ってくれる農家さんだからこそこのやり方が成立します。
もちろん実際に購入する前にはカッピングを行って品質のチェックを行いますが、ほぼ間違いなく期待以上のコーヒーに仕上げてくれます。
毎年農園に通って、農家さんたちと顔を合わせ、一緒の時間を過ごすからこそ得られる信頼関係を、これからももっと大切にしていきたいと思っています。?

(※)ウェットミル・・・収穫したコーヒーの実から殻付きのコーヒー豆を取り出す処理場。

2015年3月26日
産地のこと

ニカラグア最終日は毎年恒例のカッピングデー。
各農家さんから集められたサンプルをひたすらカッピングして買い付けるコーヒー豆の品質の確認を行います。

のはずだったのですが、渡航前のDMでもお知らせしたとおり、前年の雨期のずれ込みから収穫期が1ヶ月ほど遅れており、通常であればほぼ収穫が終わっている今の時期でもまだまだ収穫の真っ最中でした。
標高の高いモゾンテエリアは特に遅れているようです。
ということで、今年は準備ができているサンプルのみのカッピングとなり、残りのサンプルは日本へ送ってもらってからの品質チェックとなりました。

しかし、今年のカッピングデーのもうひとつの目的として、各自の焙煎方法での味の検証がありましたので、そちらを優先的に行いました。
全く同じコーヒー豆でも焙煎方法ひとつで味は大きく変わりますので、買い付け仲間がそれぞれ行っている焙煎と、ニカラグアでサンプルの焙煎を行っているひとの焙煎と、実際にその場でみんなで焙煎し、カッピングして味の検証を行いました。
深く書くととても長くなってしまいますので詳細は割愛しますが、焙煎方法での味の特徴を実際に比較することで、とても有意義な時間を過ごすことができました。
せっかくの美味しいコーヒー豆ですから、ロースターとしてその豆の良さを全面に引き出してあげることが重要です。
「自分の焙煎はこう!」というこだわりも時に必要かもしれませんが、柔軟な頭を持った上で日々変化する環境やコーヒー豆にフレキシブルに対応していけたらと思っています。

準備ができている今年のサンプルに関してもカッピング結果はとても良好!
昨年の品質よりも上がっていると感じるロットも多く、今年はよりみなさんに喜んでいただけるコーヒー豆が購入できそうです。
無駄にならないよう僕もしっかり焙煎しますので、楽しみにしててくださいね!?

そんなこんなで今年のニカラグアプログラムは終了し、僕はすでに次の訪問地、エルサルバドルに到着しています。
これからホテルにエル・ミラドール農園のフェルナンドさんがきてくれるそうで、ご自宅にお邪魔してきます。
明日からはいよいよエルサルバドルプログラムの始まりです!

2015年3月25日
産地のこと

今年のニカラグアでの最後の訪問先はディピルトエリアのコーヒー農家さん。
カリオモンズコーヒーではエウドロさんのサン・ホセ農園と、サラティエルさんのラ・エスペランサ農園になります。
このエリアは僕らが滞在しているオコタルの街から割と近いので気分的にも随分と楽に到着します。

ラ・エスペランサ農園とサン・ホセ農園は隣同士にある農園で、今回はルイスさんとマウリシオさんと一緒に訪問しましたので、 なんとカリオモンズコーヒーでお取り引きさせていただいている農家さんのうち4人が集まるという珍しいシチュエーションとなりました。
サラティエルさんのご自宅でフルーツを食べているだけの写真ですが、カリオモンズコーヒーを長く飲んでくださっているお客様ほど感動できる写真ではないでしょうか。
全員がトップクラスのコーヒー生産者。なんとも豪華なメンツです。?

その後、サラティエルさんが所有する農園へ全員で行き、農園内を散策しながら農家さん同士、いろいろな情報交換を行っていました。
普段はよその農園を訪問したりすることはあまりないので、農家さん同士とても良い勉強になるようです。
一本の木を囲みながら熱く語り合っている光景が印象的でした。
もっと良いものを作りたいという情熱は商売敵の壁を超えて同志として互いに引き合うものなのですね。
普段、僕がお店をやっていてもそれは日常的に感じられることですので、そうなって然るべき人たちなのかもしれません。

サラティエルさんの農園からエウドロさんの農園へと移り、近況などを聞きながら農園内を散策して戻ってくると、ピッカー(※)達がサン・ホセ農園で収穫したばかりのコーヒーの実の選別を行っていました。
標高が比較的低いディピルトエリアでは最後の収穫期ですので、普段は完熟したものを選んで摘み取る収穫も、この最後の時期だけは来年の収穫の品質を上げるために全て摘み取らなければいけません。
ですので、収穫したあとの選別が必須となるわけです。
完熟したもの、未熟なもの、過熟となったもの、それぞれをものすごいスピードで選別していきます。
スタッフのこんちゃんもピッカーさんに教わりながら挑戦していましたが、判断に困るような微妙なコーヒーの実も多く、その大変さが身にしみて感じられたようです。

(※)ピッカー・・・コーヒーの実を収穫する人たちのこと。
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せっかくこのメンツで集まりましたので、ディピルト内にあるレストランでみんなでランチをしました。
こういったコーヒー以外での時間も楽しみながら、単なるビジネスの相手だけではない関係性を築いていくことが重要だと思いますし、最終的には日本にいる僕たちやお客様たちが美味しいコーヒーの飲めるということに繋がりますので、より強い信頼関係を今後も築いていかなければいけません。
ランチにはサラティエルさんやエウドロさんの奥様たちも一緒に来てくれ、みんなでくだけた良い時間を過ごすことができました。?

コーヒー生産は自然を相手にしますので、楽しいことばかりではありませんが、それでも必死に良いものを作ろうとしてくれる情熱的な生産者たちに本当に感謝しています。
僕にできる恩返しは、日本でよりたくさんのお客様に彼らが作った素晴らしいコーヒーを楽しんでいただき、それをまた次の年もその次も継続的に農家さんから購入するということでしょうか。
産地買い付けも 5期目に入りましたので、そんなことをいろいろと感じる今回の訪問になっています。

マウリシオのセロ・デル・シエロ農園を離れてからは、同じモゾンテエリアにあるロ・プロメティード農園を訪問しました。
セロ・デル・シエロ農園とロ・プロメティード農園は車で15分ほどしか離れていませんが、 日差しが強くカラリとしているセロ・デル・シエロ農園に比べ、ロ・プロメティード農園は影になる時間が比較的長く、どこか深い森を連想させる雰囲気を持っています。

ちょうど労働者たちが街からの迎えの車を待っていましたのでこんちゃんと一緒に写真を撮っていただきました。
この人たちの手でこの農園のコーヒーは摘み取られ、みなさんに普段楽しんでいただいているロ・プロメティード農園のコーヒーになるわけです。
マウリシオさんの農園といいこのロ・プロメティード農園といい、特に斜面の急な複雑な地形のエリアなので頭が下がります。

?農園内を散策させてもらい、新しくハバ種(java)を 植えている区画に案内してもらいました。
まだ木が若いため本格的な生産体制は整っていませんが、実際にカッピング(※)した ルイスさんによると素晴らしいクオリティのコーヒーだったそうで、近い将来この農園からもこのハバ種を含めもっとたくさんの量を買い付けたいと強く思いました。
木についていたチェリー(コーヒーの実)を食べてみましたがとても甘くて果汁も多く、それだけで期待させるような素晴らしいコーヒーでしたよ。

(※)カッピング・・・コーヒーのテイスティング。

以前のブログでも少し触れましたが、この農園は2つの川が農園内で交わっていて、豊富な水資源と異なる山から注ぐ川の水が複雑でユニークなコーヒーを作り出すのではないかと初めて訪問したときから感じていて、それからは毎年少しずつ購入させてもらっています。
どんどん農園自体のレベルが上がっていく中で、スペシャルティコーヒーを生産できる体制も整ってきていますので、そのスピードに負けないように僕も自身のお店を盛り上げていかないといけないなと感じました。
というよりもお店の成長よりも格段に早いスピードで農園のレベルが年々上がっていますので焦ったというのが正直なところでしょうか。

コーヒーとは関係ありませんが、農園内でのヒトコマです。
もはやジブリの世界を思わせるような大きな葉っぱ!
こんちゃんの傘にも充分使えそうですね。

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